高血圧と運動療法

高血圧の方は肥満の人が多く、適度な運動療法を組み合わせ体重が減ると、高血圧も同時に改善されるといわれています。もともとメタボの方や、肥満の方は体重を減らす運動も加えてみましょう。

 

高血圧に有効な運動療法

高血圧

 

高血圧に有効だといえる運動療法は、脂肪を燃焼させる効果が高い有酸素運動です。運動には筋トレのような無酸素運動と、ゆっくりと歩き酸素を多く取り込む有酸素運動の2種類があります。

 

高血圧に有酸素運動いいのは、脂肪を燃焼させる効果が高いからです。筋トレは筋肉を増やし基礎代謝アップには繋がりますが、今付いている脂肪を燃焼させるには酸素を多く取り込む運動が必要なのです。

 

有酸素運動とは、人と話ができる程度の呼吸で続けられる運動のことです。ウォーキングでも運動強度が高くなり、息が上がるようなら無酸素運動になっています。普段運動に慣れていない方は、少し歩いただけで息が上がりやすいため、強度には注意してください。

 

高血圧ガイドラインによる運動療法

日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインでは、運動療法も治療のひとつとされています。適切な運動療法を取り入れると、収縮期血圧を7.4、拡張期血圧を5.8下げる効果があると報告されています。

 

・ ウォーキング
・ 軽いジョギング
・ 水中運動
・ 自転車

できれば毎日運動するのが望ましく、1日30分が目安です。または10分以上の運動を合計で1日30分になるよう調節してもかまいません。毎日運動を続けるのは難しい方も多いと思いますが、朝と夕方の通勤で少し歩いて合計30分でよいなら続けられる方も多いはずです。

 

主婦の方なら、近くのスーパーに買い物に出かけるだけでも1日30分くらいの運動となり、続けられるのではないでしょうか。

 

高血圧の方は運動強度に注意が必要

高血圧の方が強度の高い運動をすると、運動中に血圧が上がり危険です。ガイドラインでは中程度の運動が望ましいとされ、心拍数は100〜120拍/分に調節します。これはちょっときついと感じる程度です。

 

注意したいのが高血圧がある方は、一度メディカルチェックを受け、健康上運動をおこなってもよいのか医師の許可を得てください。合併症がある方が無理に運動をすると、心筋梗塞などを起こすこともあるのです。

 

運動に慣れていない方は、家の掃除をしたり、子どもと遊ぶだけでも違ってきます。少しずつ運動に体を慣らし、続けやすい運動を習慣を付けることが大切です。

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